統合すること。
僕がよく「社員さんがこうしてくれた」というので、
よく「ボトムアップのやり方ですね」といわれる。
「はあ。そうですねえ」といいつつ、どうも釈然としていない
自分に気づいた。
「社長ははっきりしないなー」と悪口(事実?)をいわれることもあるようだが、
「こうしたい」ということは結構頑固であるようにも思っているふしが
あるからだ。
確かに以前は「パソコンを買うのであれば、これこれ」ということまで
指示していたのだが、最近は設備の導入まで皆さんが検討してくださっている。
より抽象度の高いお願いを皆さんが受け取ってくれるようになって
いるからかもしれない。こういう自分にとっては、とてもありがたいことだ。
製造業においては品質とコストは対立する、といわれることがある。
けれど、目指しているのは「いいものを安く」提供することであるので、
この二つをあわせていくことは当然のことといわれるだろう。
けれど仕事の場においては、「職業人として組織で動く」ことと
「人間としての自由を生きる」という対立は、実は当然のことと
してとらえられていないように思う。
先日も突発的に忙しい部門に対して、リーダーの指示によって皆さんが
集まっていたが、そこではお互いにアイデアを出し合いながらスピーディーな
仕事をされていた。
また、人事の基本的な構造なども僕のほうから指示はするが、
次はだれがリーダーとしていいだろうか、などみんなで相談したり、
時には投票などをして考えてもくれている。
なぜ組織にとらわれるか、というと、組織に従うということが
唯一絶対の価値になってしまうからだろう。
僕たちの求める価値は、もっと遠くにある。
それはお客さまに喜んでもらえること、そして地域や
社会の繁栄であってほしい。そしてその結果はきっと
僕たちの幸せとしてもどってくるものと信じたい。
そういうものをしっかりお互いに握ることができれば、
「組織」であることと「自由」であることを一緒に考える
ことができると思う。
そもそも僕たちは工業製品ではないから。
とはいいつつも、僕自身この「組織」というものと
「人間」というものの間で翻弄している。
この二つを「統合」していこうとすればするほど、
自分自身の予想もつかない価値観や考え方が、
日々社内から噴きだしてくるからだ。
先日もNHKの英会話のテキストにこんな金言がのっていた。
「人間性にとっての最大の苦痛のひとつは、
新しい思想を受け入れる苦痛である。」
ウォルターバジョット(英国ジャーナリスト・経済学者)
仕事の苦痛はいやなものだが、この苦痛だけは
皆さんが上へ上へと向かっていることを感じさせてくれる
とてもありがたい苦痛なのかもしれない。
ちょっとマゾヒステックかなあ。










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