奇跡の人
先日NHKで脳科学者のジル・テイラー博士の
ドキュメンタリーが放送され、大変感動的であった
という話を聞きました。
僕も興味をもって、ちょうど出ていた博士の本を
このお休みに読みました。
「奇跡の脳」 ジル・ボルト・テイラー=竹内薫 新潮社
37歳の新進気鋭の女性脳科学者がこともあろうに、
自分自身が脳卒中になり、右半身の機能をはじめ
言葉をうしなってしまう。
左脳は論理、右脳は感情というような区別をよく
聞きますが、彼女の場合は出血により、左脳に大きな
損傷をうけ、言語機能を大幅に失います。
言語というものは、過去、未来といった時間間隔や
自分と他人との境界というものをつくっていて
それは、日常生活を送るうえでは不可欠なものです。
しかし、そういう考えこそが、不安や怒りというような
苦しみをつくっているということを彼女は身をもって体験します。
すなわち左脳の機能をうしなったことで、右脳中心に
なってしまったことで得られる、外界との一体感や安心感
というものに気づくのでした。
そして、さらに驚きなのは、失った左脳の機能を
お母さんとの協力のもと、もう一度右脳につくりなおして
いこうと、なんと8年もの時間をかけて、再び科学者として
復活するまでになるのです。
1+1すら概念としてわからなくなってしまったとは
思えない人間の可能性に驚きます。
「うまく回復するためには、できないことではなく
できることに注目するのが非常に大切。
毎日何かを達成できたことを喜びながら、
どれほど上手くできたかだけに焦点を絞り続けました。
(中略)
もし、息をすることしかできなくても、生きていること自体を
喜べばいいのです。もし転んだら、再びまっすぐ立てることを
喜びました。もしよだれをたらしたら、嚥下できることを
祝福したのです!(奇跡の脳より)」
そういえば、オンライン証券のチャールズシュワッブも
ヴァージングループのリチャードブロンソンも失語症だった
ため、分析ではなく、全体像をとらえることができ
新しいビジネスの領域をひろげていけたというようなことが
「ハイ・コンセプト」(ダニエル・ピンク=大前研一)
にありました。
あきらめないことで得られる人間の可能性の大きさと
神秘性を感じさせてくれる壮大なストーリーでした。
ジル・テイラー博士のドキュメンタリーの再放送が
NHKであるようです。
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復活した"脳の力"~テイラー博士からのメッセージ~
[BShi]4/2(木) 後11:00-翌0:30
全米で今、多くの人々に希望と勇気を与えている
一人の脳科学者がいる。ジル・ボルティ・テイラー博士(49)。
脳卒中で言葉を失って8年、再生を果たした彼女の軌跡を追う。
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